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2018.05.23

初代モデルから12年。「世界を変える」
コードレスクリーナーがついに登場!

家の中の汚れがちょっと気になったら「ちょっとお掃除」用のアイテムとして人気のコンパクトなコードレスクリーナー。その進化は素晴らしいものがある。3月から発売を開始したダイソンの「Dyson Cyclone V10」は、コンパクトで軽量な基本デザインはそのまま、新技術の搭載でパワーも連続使用時間も大幅にアップ。家全体の掃除すべてがこれ1台でできる。これまでのモデルから劇的に進化した、コードレスクリーナーの決定版だ。

 

 

「もうコード付き掃除機は作らない!」宣言!

 

吸い込んだゴミと空気を紙パックでこし取るため、吸い込んだゴミが吸引力を低下させる紙パック式掃除機。それと違い、ゴミと空気を遠心力で分離するので、ゴミを吸っても吸引力が変わらない。サイクロン式掃除機で掃除機の世界に革命を起こしたイギリスのダイソン。

 

その創業者で現在もチーフエンジニアとして製品開発を指揮するジェームズ・ダイソンその人が去る3月20日、東京・天王洲で行われた新製品発表会に登場。「この掃除機の技術で私たちは世界を救う! 私たちはもうコード付き掃除機は作りません!」と力強く宣言した。

 

 

ダイソン氏が手にしていたのはコードレスクリーナーの最新モデル「Dyson Cyclone V10」。なお、これまでダイソン氏自身が発表会でプレゼンテーションするのは、製品に大きな進化があったときだけ。つまりこれは従来のモデルより格段に進化したモデルなのだ。

 

家中の掃除すべてがこれ1台で軽快に!

 

ダイソンからハンディタイプの最初のサイクロン式コードレスクリーナー「ルート6 DC16」が発売されたのは今から12年前の2006年のこと。クールなデザインとパワフルな吸引力に感動したのを今も憶えている。ただ、連続使用時間は約5分。だから標準で2つの充電式バッテリーが付属していた。

 

2006年発売の、初のコードレス&ハンディクリーナー「DC16」

 

 

だがこのハンディークリーナーはその後、劇的に進化を遂げる。2011年に発売された「DC 35 モーターヘッド」は同時に発売されたハンディークリーナー「DC34」に立った状態で掃除ができる床用のモーターヘッド(モーター駆動のブラシが付いたヘッド)と延長パイプが付属。コード付き掃除機のような立ったスタイルでの床掃除が可能になった。この時の連続使用時間は通常モードで約15分(モーターヘッドを着けた場合は約13分。強モードでは約6分)。さらに「DC45シリーズ(2012年発売)」、「DC62シリーズ(2013年発売)」「DC74シリーズ(2014年発売)」「サイクロンV6シリーズ(2015年発売)」で約20分。さらに「サイクロンV8シリーズ(2016年発売)」で約40分に。

 

 

2011年発売の、初の床用モーターヘッド付きの「DC35 モーターヘッド」

 

そして今回ご紹介する「Dyson Cyclone V10」では、省電力モードだがついに60分(同じモードでモーターヘッド付きで約40分)に大きく伸びた。しかも省電力モードといっても、これまで使ってきた吸い込む力を生み出すモーターが最新の「ダイソンデジタルモーターV10」や、これまで折れ曲がってきた吸い込んだ空気の通り道もまっすぐにしてスムーズにしたことの成果なのか充分にパワフル。特に「強モード(運転時間は約5〜8分)」にすると格段にパワフルなことを実感できる。

 

筆者はこれまで、従来モデルのほとんどを使ってきた。新型の「Dyson Cyclone V10」を一緒に使ってみると、「もうコード付きは作らない」とダイソン氏が宣言した理由が実感できた。従来でもフル充電状態なら3LDKのほぼ全部屋が掃除できたが、V10なら掃除後もまだ余裕があった。

 

音も格段に静かになり、細部も細やかに進化!

 

そして吸引力や連続使用時間に加えてもうひとつ感じたのが「音の静かさ」だ。運転モードは「省電力モード」「通常モード」「強モード」の3モード。「強モード」はそれなりに音が大きいが、個人的な感覚では従来の「通常モード」と変わらない。「通常モード」や「省電力モード」だと、夜でも安心して使えるという印象だ。実際に約10センチの距離で音を収録してみたのでぜひ聴いてみてほしい。「ダイソンの掃除機=音が大きい」というこれまでのイメージは、もう過去のものと言っていい。

 

モードの切り替えは本体上部のスライドスイッチで行う。トリガー式のスイッチのフィーリングもとても上質。

 

 

強モード

 

スタンダードモード

 

省電力モード

 

また、パーツの接続が過去のモデルより簡単&確実に行えるなど、細部のていねいな改良にも感心させられる。

この「Dyson Cyclone V10」はダイソンのコードレスクリーナー、12年間の歴史の集大成であり、その完成形と断言していいだろう。

 

この掃除機が「世界を救う」理由とは?

 

ところで、製品発表会でジェームズ・ダイソン氏が“この掃除機が世界を救う”と発言した理由を最後にご説明しておきたい。それはダイソンが現在開発中で2020年に発表、2021年に発売を予定している、その性能で“世界を救う”電気自動車(EV)に搭載される、新型デジタルモーター、最新の空力学設計、軽量で大容量の新型充電池という3つの革新的な技術を搭載しているからだという。

どんなEVが登場するのか、そちらの方もぜひ注目してみてはいががだろう。

 

 

 

Dyson Cyclone V10 Fluffy

ダイソン サイクロン V10 フラフィ

 

コード付き以上の吸引力とコードなしの解放感を楽しみながら約60分の掃除ができるダイソンのコードレスクリーナー最新機種。ダイソンが自社開発製造した、従来よりも格段にコンパクトながら最大毎分12万5000回転でパワフルな吸引力を生み出す「ダイソン デジタルモーター V10」、最大約60分の連続使用を可能にした新型充電池、7万9000Gの遠心力でゴミやホコリを空気から分離するサイクロンなど先進の空力技術、0.3ミクロンの微細な粒子まで99.97%捉えて部屋よりもきれいな空気を排出するフィルターシステムなど、間違いなく世界でも最も先進的な掃除機だ。モデルはソフトローラーヘッド付きの最もベーシックなこのモデルをはじめ全部で4種類。価格はオープン。

 

問い合わせ先

ダイソン 話そうダイソンお客様相談室 TEL.0120-295-731(9:00〜17:30)

www.dyson.co.jp

 

(取材&文・渋谷ヤスヒト)

 

PROFILE 渋谷ヤスヒト

ジャーナリスト、エディター、メディアプロデューサー。モノ情報誌編集部員時代の1995年から現在まで、スイス2大時計フェアや国内外のあらゆる時計ブランドの取材を一貫して続ける腕時計のエキスパート。他にもクルマ、カメラ、家電、IT機器、ファッション、トラベル、食まで、国内外のあらゆるモノとコト作りの現場取材を続けている。