アーティストインタビュー

2014.06.30

「光学フィルムによる空間演出は
大きな可能性があると感じています」
視覚空間アーティスト ハヤマカオリさん

視覚空間アーティストとして、住空間にアートを組み込む発想で活動を続けるハヤマカオリさん。東京藝術大学で建築を学び、一級建築士として建築デザインを手がけるばかりでなく、光学フィルムを用いた斬新な空間デザインやアート作品を次々と発表。ハヤマさんの創作の考え方や、企画から設計に携わったコミュニティスペース「深谷ベース」についてうかがった。

 

「深谷ベース」のギャラリーにて、ハヤマカオリさんの作品が企画展示された。

「深谷ベース」のギャラリーにて、ハヤマカオリさんの作品が企画展示された。

 

 

小学校の授業で出会った光学フィルムを使い

アートや建築での空間表現を続ける

 

――ハヤマさんは作品に光学フィルムを使っていらっしゃいます。そのアイデアはどこから浮かんだのですか?

 

光学フィルムをはじめて知ったのは、小学校の理科の授業でした。1枚だと透明なのに、2枚重なると色がつく。2枚のフィルムが重なる角度によって、黄色、青、赤、黒と色も変化します。

 

「なんておもしろいフィルムなんだろう!」と衝撃を受けました。そのことがずっと頭の片隅にあって、大学院の卒業制作で「人と空間」をテーマにすると決めたときに、空間の間仕切りに光学フィルムを使ってみようと思いつきました。

 

空間のなかで人間がどのように行動するのか、動線や視点を考えていくうちに、建物という空間と人との相互作用に興味を持つようになったんです。

 

その意味では、わたしにとってアートは建築の延長線上にあるもの。昔の「町屋」のように店舗と住宅が一体となった建物で、空間のグラデーションを考えたのが原点です。

 

町屋は、通りに面した店舗を入口に、居間や台所など生活空間が奥に広がっていきます。その、パブリックからプライベート空間のグラデーションを、人の位置によって空間が変わっていく表現をできたら、と思いをめぐらせました。

 

現在は、パーテーションに応用したり、風を受けてクルクルと回るとき、ふわっと色があらわれるアート作品に仕立てたり、光学フィルムをつかってさまざまな表現を模索しているところです。

 

光学フィルムは1枚だと透明なのに、2枚重なると色がつく。2枚のフィルムが重なる角度によって、黄色、青、赤、黒と色が変化する不思議な素材。ハヤマさんの作品づくりの原点になっている。

光学フィルムは1枚だと透明なのに、2枚重なると色がつく。2枚のフィルムが重なる角度によって、黄色、青、赤、黒と色が変化する不思議な素材。ハヤマさんの作品づくりの原点になっている。

 

「光学フィルムをはじめて知ったのは、小学校の理科の授業でした。なんておもしろいフィルムなんだろう! と衝撃を受けて、大学院の卒業制作で、空間の間仕切りに光学フィルムを使ってみようと思いついたんです」

「光学フィルムをはじめて知ったのは、小学校の理科の授業でした。なんておもしろいフィルムなんだろう! と衝撃を受けて、大学院の卒業制作で、空間の間仕切りに光学フィルムを使ってみようと思いついたんです」

 

光学フィルムをつかってさまざまな表現をしているハヤマさん。「深谷ベース」での作品でも光学フィルムが使われている。

光学フィルムをつかってさまざまな表現をしているハヤマさん。「深谷ベース」での作品でも光学フィルムが使われている。