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2017.07.21

スクエアフォーマットなら

富士フイルム「チェキ」シリーズの「instax SQUARE SQ10」

 

 

 

instax miniでは画面が小さすぎるという人、お洒落な写真に挑戦したい人にぜひお薦めしたいのが、富士フイルムのインスタントカメラ「チェキ」シリーズの最新機種、フィルムサイズ86×72mm、画面サイズ62×62mmのスクエアフォーマットを初めて採用した「instax SQUERE(インスタックス スクエア) SQ10」。多彩な撮影&画像の編集加工機能を搭載したこのモデルだ。

 

スクエアフォーマットは、アナログ写真の世界では特別なもの。カメラファンなら、ロールフィルムを使った6×6フォーマットのハッセルブラッドを思い出すことだろう。バランスの取れた構図が決めやすく、ファッション写真やアート写真の撮影でよく使われたフォーマット。人物や風景をはじめどんな被写体を撮影してもお洒落な印象になる。

 

 

SQ10で撮影したプリント。これは撮影の際にフィルターをかけてみた。

 

 

そしてこのカメラで画期的な点が、インスタントカメラ「チェキ」として初めての「アナログ×デジタル」のハイブリッドカメラであること。これまでのチェキは、シャッターを切ったら即座にフィルムが出てくる。そして焼き増しはできない。ところがこのカメラは撮影した画像をデジタルだけで記録することもできる。つまりデジタルカメラとして使うことができ、焼き増しもできるのだ。

 

 

撮影時の液晶モニター画面。グリーンで表示されたAはプリントがオートモード、つまり撮影と同時に自動的にプリントされることを知らせている。

 

 

スクエアフォーマットであることに加えてこのカメラの素晴らしいところ。それはデジタルカメラだから可能になった高度な撮影・編集機能だ。光学ファインダーはなく、普通のデジタルカメラと同じように大型の液晶モニターがあり、構図の決定やカメラの設定、画像の調整はこの液晶モニターの下のボタンダイヤルを使って行う。シャッターは本体前面、レンズの横に左右ひとつずつ、計2つあり、どちらを使ってもいい。ちなみに電源のオンオフはレンズを取り巻く銀色のディスクで行う。左に回すとオン、右に回すとオフになる。

 

撮った写真は、内蔵のメモリに最大50枚まで、デジタルデータとして保存される。さらにマイクロSDカードをスロットに差し込めば、もっと数多くの枚数を撮影して、その画像をデジタルデータとして保存できる。

 

そして撮影メニューの中には、二重露光、モノクロームやセピアも含め10種類のカラーフィルターや、1/3ステップでの露出補正、ビネットと呼ばれる周辺減光効果が用意されている。さらに素晴らしいのは、撮影したデータに後からカラーフィルターをはじめとするこれらのエフェクトを、液晶モニターを見ながら加えることもできることだ。

 

 

フィルターエフェクトを選んで撮影。フィルターの選択は、下のボタンダイヤルで行う。

 

 

さらに写真を選んだ上でプリントできるのも、このカメラの魅力の大きな魅力。同時プリントもできるが、撮影だけを、後でじっくりその出来具合をチェックしてベストショットを選び、さらにそれにエフェクトをかけてプリントすることができるのはうれしい。

 

 

撮影時に同時にプリントするか,後でプリントするかは、この本体右側にあるボタンで選ぶ。ムダなプリントを避けるためにまずはMAUNALにしておこう。

 

 

instax SQUARE SQ10

 

 

 

インスタントカメラとデジタルカメラ。両者の「良いところ」を兼ね備えたハイブリッド インスタント デジタルカメラ。レンズはf2.4、35mmカメラ換算で28.5mmと広角。撮像素子は原色フィルター付きの1/4型CMOSセンサーで、記録画素数は1920×1920ピクセル。画素数約46万ドットの3.0型カラー液晶モニターを搭載。オートフォーカスで最短撮影距離は10cm、プログラムAE、オートホワイトバランスなど、最新のデジタルカメラと同等の機能をひと通り揃えている。内蔵メモリは50枚分。microSDカードを使えば1GB当たり約1000枚の画像を保存できる。本体サイズは横119×高さ127×奥行47mm。重さは約450g(フィルムパック、充電式バッテリー含む)。オープン価格(メーカー希望小売価格は2万9500円)。Instax SQUAREフィルム(カラーフィルム)1パックはオープン価格(メーカーサイト希望小売価格は1,250円)。

 

問い合わせ先

富士フイルム お客さまコミュニケーションセンター

電話:050-3786-1711

http://instax.jp/square/

 

(取材・撮影・文=渋谷ヤスヒト)

 

PROFILE 渋谷ヤスヒト

ジャーナリスト、エディター、メディアプロデューサー。モノ情報誌編集部員時代の1995年から現在まで、スイス2大時計フェアや国内外のあらゆる時計ブランドの取材を一貫して続ける腕時計のエキスパート。他にもクルマ、カメラ、家電、IT機器、ファッション、トラベル、食まで、国内外のあらゆるモノとコト作りの現場取材を続けている。