[クリス-ウェブ 佳子 理想の“おうち”]
都心のヴィンテージマンション
いつも目を凝らすように観入っていたのは、個性的なインテリアや美しい造り付け、そして使い勝手の良さそうな間取りでした。 建築士だった父の大きな製図用デスク。その隣には私の小さな勉強机。小学校低学年までワークスペースを父と共有するという、思い返しても素敵な部屋割り。コーヒーをすすり、煙を燻らせながら設計図を引く父の横で、幼い私は製図用テンプレートやコンパスを使って設計製図用紙…
アンリ・ルソーのジャングルに
命を吹き込んだパリ自然史博物館。
パリでアートといえばすぐイメージするのは、市内に数ある美術館やギャラリーだろうか。しかし、歴史上多くの画家や彫刻家を生み出し、芸術の都とまで言われてきたパリには、芸術家にインスピレーションを与えてきたたくさんの「風景」が残されていて、それもまたアートなパリを感じる要素になっている。 その中のひとつ、今回はパリ5区にある「パリ植物園」と「自然史博物館」をご紹介したい。 …
~本音で向き合う”私”の家探し~
Vol.02 モデルルームはココを見る!
第1回では、これまでの引っ越し遍歴のほか、ご自身の住まい探しについてもお話いただきました。今回は、実際にモリモト代官山オフィス内のモデルルームを見学していただき、小松さんならではのポイントをお伺いしました。 掃除のしやすさも、 重要なチェックポイント 【玄関収納】 ―…
〜家具を買う、家具と暮らす〜
Vol.01 部屋の雰囲気を決める照明
モデル、ライターを経て、現在は旅や美容を中心とした暮らしにまつわるコラムやエッセイを寄稿している前田紀至子さん。お父様が大のインテリア好きで、ご自身も自然とインテリアに興味を持つように。この連載では、そんな前田さんとともに、毎回1つずつアイテムを決めて探求していきます。第1回目となる今回は、デザイン性の高い照明を数多く取り扱う「YAMAGIWA」のショールームへ。マネージャーの武川智子さんに照明の…
言葉で伝えられない心と存在をかたちに。
森美術館「塩田千春展:魂がふるえる」
赤や黒の無数の糸の集合体が覆い尽くした部屋。その中に置かれ、行き場をなくしたかのような椅子やドレス。空中にまるで幻想のように浮かぶ船・・・。アートに興味のある人なら、どこかで目にしたことがあるかもしれない光景。作家の名は、塩田千春。ベルリンを拠点に、世界に活躍の場を広げる日本人美術家だ。 国際的な現代美術界で、彼女の名を知らぬものはいない。そんな塩田千春の現時点の集大成と…
[第2回]坐忘林(ざぼうりん) ~倶知安町/北海道~
日本旅館が変わる?
北の大地に誕生、究極のラグジュアリー&モダニズム
北海道後志地方南部に鎮座する羊蹄山(標高1898m)は、富士山のように美しい姿から、蝦夷富士として知られています。日本百名山にも選ばれているこの山に対峙し、さらに活火山であるニセコアンヌプリが迫る山懐に、白樺林に包まれて佇むスタイリッシュな日本旅館「坐忘林」があります。 「これが日本旅館?」と誰もが驚きますが、開業当初からオーナーたちが表明しているのは、「ここは新しい形の日本旅館として、日本…
忘れられた「後ろ姿」に光をあてる。
パリ、ブールデル美術館「BACK SIDE」展。
私たちはふだん、人のどこを見ているだろうか。さまざまな答えがあるだろうが、やはり視線は正面や顔に向けられがちで、後ろ姿はどうしても二の次になる。なにしろ私たちは、自分で直接背中を見ることさえできない。 しかし、ファッションの世界では前も後ろも同じように重要視される。創り手は「後ろ姿」を真剣に飾り立て、あるいは露わにし、強調する。絵画、写真、彫刻などの世界でも、背中、後ろ姿…
フランス、西の最果てで伝統を受け継ぐ、
ビグダン地方の刺繍祭り。
ヨーロッパには多くの民族衣装がある。日本人になじみがあるのは英国スコットランドのキルト、あるいはドイツのチロリアン、チェコ、ブルガリアなど東欧のかわいらしい衣装などだろうか。フランスで「民族衣装」といってもあまりピンと来ないかもしれないが、一部にはそれを守りつづけている地域がある。 そのひとつ、ブルターニュ地方に色彩やその細かな技巧で知られた民族衣装の大規模なパレードが行…