ミラノ・サローネ情報
Paola Lenti パオラ・レンティ
デザイン性の高いアウトドア家具の拡大
2011年のミラノ・サローネの特徴
昨年のトピックとしては、名門ブランドでのアウトドア家具が拡大したことがあげられる。
ドリアデも展示されたアウトドア・ファーニチャーに注目が集まった。個々のアイテムのデザイン性が高いだけではなく、置かれる状況や配置までも含めた全体の美しさを追求。人気の籐のチェア「パボ・リアル」には、アウトドアで使えるバージョンも登場していた。ドリアデは現代的なデザインを強めながらも、庭なども美しいリビングに演出していこうという姿勢がうかがえた。
また、毎年、展示の美しさで注目を浴びるパオラ・レンティ。ミラノの歴史的建造物である元修道院を改築した会場で行い、中庭にはウッドデッキを設けてアウトドア用のチェアを展示。マリンブルー系統とホワイトの色調で演出、自然との調和をイメージした空間をつくり出していたのは印象的だった。
その一方、サローネ全体の印象として、ハンドメイド・テイストによる手づくり価値観や、感性に響くような素材表現などの家具が多かったのも特徴であった。サローネは、カラー、素材、フォルムやデザインなどを含めて、多彩な表現形態で時代の変化を捉えて、さらに華やかさを増していた。
さて、今年のミラノ・サローネはどんな傾向の家具が登場してくるのだろうか。それを予測するのもサローネの楽しみでもある。
コンテンツ提供:株式会社トッパン・コスモ
取材・文:梅崎健
Porro ポッロ
Riva1920 リヴァ1920