心地よいインテリアをつくる
アートのある部屋
これまでアートはある種‘特別な人だけ’の趣味でした。
しかし、自分を表現するツールとして、また部屋を居心地
よくするアイテムとして、気軽に楽しむ人が多くなってきて
いるのも事実。アートを暮らしに取り入れるコツを、現代
アートギャラリー「art gallery closet」の代表取締役、
新井沙絵さんにたずねてみました。
Artist/入江清美
しかし、自分を表現するツールとして、また部屋を居心地
よくするアイテムとして、気軽に楽しむ人が多くなってきて
いるのも事実。アートを暮らしに取り入れるコツを、現代
アートギャラリー「art gallery closet」の代表取締役、
新井沙絵さんにたずねてみました。
ソファ後ろの空間を、インパクトのある大きめなアートで引き締めて。
アート作品がひとつあるだけで、空間に個性がうまれます。Artist/入江清美
ソファの後ろに飾る場合、横長の作品が欲しくなるものですが、ここでは縦長のアートを少しずらしてかけることで、空間に心地よい破調をうんでいます。Artist/仲田智
壁にアートをただ飾るだけでなく、家具や植物、小物と色やムードを合わせてコーディネートすると、作品の魅力が2倍にも3倍にもふくらみます。Artist/山本哲生
部屋に似合うアートを探すのではなく
まず好きなアートを選んで欲しい
アートを選ぶときには、それが有名なアーティストの作品であるとか、高価なものであるといったことを基準に考えると失敗しがち。それよりも、自分や家族が直感で「好き!」と思えるもの、眺めていて心地よかったり、楽しくなったりするものかどうかが一番大切です。
また時折、飾る場所の幅と高さにぴったり合うサイズの作品を探す人もいますが、それは好きな作品との出合いをみずから遠ざけてしまうことにもつながります。作品の大小を問わず、フレームを工夫する、あるいは家具や小物を上手に組み合わせることで、インテリアに溶けこませることが可能。むしろそんな風に作品に合わせて空間自体をプロデュースすることで、存在感を引き立てるはずです。部屋にアートを飾るということは、ファッションにアクセサリーを取り入れることに似ています。なくてもマイナスにはなりませんが、あれば感性と個性を表現することができ、部屋の雰囲気も変わるでしょう。そして、アクセサリー単体よりも、ファッション全体とのコーディネートがセンスの決め手になるのと同様に、アートも飾る空間との調和が大切。色、形、素材感、テーマなど、作品と部屋になんらかの統一感をもたせるとセンスよくまとまります。部屋合わせてアートを選ぶというよりも、好きな作品のために部屋を整える。そんな逆の発想をしてみるのも手段のひとつです。ただ壁にアートをかけることから一歩踏み込んで、空間全体をひとつのアート作品に仕上げてみませんか。