日本のホテル&旅館探訪、季節を巡る魅惑の旅12か月
[第4回]ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 仙石原 ~箱根/神奈川県~
隣接のレジデンスもNEWオープン!
詩情あふれる秋を満喫
箱根に一足早い秋が到来しています。箱根は日本でも有数の別荘地であり、観光地でもあり、そして慰労のための安らぐ保養地でもあり、様々な目的で訪れても、箱根が持つ土地のパワーや美しい情景に癒されない人はいないでしょう。
そんな箱根では、地獄谷のパワフルな自然力や、芦ノ湖で秋空に浮かぶ富士山を間近に観る迫力、そして温泉三昧など箱根の魅力は大自然の中に隠れています。でも、もうひとつ、箱根にはとりわけ秋にその美しさを全開にする場所があります。それは、箱根仙石原に広がるススキの高原地帯です。
まさに今、黄金色に輝く穂をたわわにたなびかせ、その美しさは今が最も堪能できる時期。そのなだらかな高原地帯のすぐ近くに、ここでご紹介する「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 仙石原」が佇んでいます。
仙石原ススキ高原地帯は、台ヶ岳(1,045m)の麓に広がり、みごとな情景を魅せる箱根の秋の風物詩ともなっている場所です。広さは約18ヘクタールもあり、分かり易く言えば、東京ドーム4個分くらいに匹敵するそうです。
見ごろは平均で9月末から11月中旬頃までと言われ、長さ約700mに及ぶ散策路は、この時期には人の列が絶え間なく続くほど。この時期に仙石原をお勧めする大きな理由は、まさにススキの美しい情景と、何よりも食欲の秋にあります。その食欲を満たしてくれるリゾートが、「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 仙石原」であり、2016年12月に開業しています。スモールラグジュアリーホテルとしてゲストを迎え入れるリゾートが、2019年9月14日、まさに今、敷地内に隣接する新施設「レジデンス」棟をオープンしました。
ホームページにはこう書かれています。「レジデンスでは、旅のプランを自分でデザインする1泊朝食を基本とした自由な滞在プランをご提案いたします。滞在をどう過ごしたいのかを考えて、自分の旅を自分自身でデザインする。美味しいもの三昧の旅、美術館をめぐって芸術に触れる、高原でゴルフをする、温泉とエステでリトリートなど、それぞれの滞在の目的に合わせた宿泊をまるでご自分の別荘で過ごすかのようにお楽しみいただけます」と。本館とはコンセプトが異なる新館です。
もちろん、ひらまつと言えばフランス料理で一世を風靡し名声を得たレストランから始まりました。ホテルやリゾートでも、その「美食」に対する姿勢は変わることなく、数多い施設のどこに泊まろうと、その土地ならではの季節感あふれる旬の食材を中心に、グルメを唸らせているのです。
「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 仙石原」では、フランス料理ではなく、素材を素直に生かす極上のイタリア料理を提供しています。「フランス料理の技法を加え、イタリア料理に昇華させた吉越シェフのオリジナル」と謳う料理は、さすがのクオリティであり、この料理を目的に箱根に飛んでくる人も多いはずです。さらに館内には、名画コレクションや、価値のある本物の絵画が随所に飾られ、家具調度品も絵画に負けない高級感を醸し出しています。
本館、開業したてのレジデンス共に、客室には源泉掛け流しの温泉(新姥子温泉)が備えてありますから、まさにここでは贅沢三昧。なだらかな高原地帯の一角に佇む「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 仙石原」での滞在が、きっと新しい箱根の魅力となるに違いありません。
文/せきねきょうこ
Photo: THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 仙石原
せきねきょうこ/ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て1994年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのアドバイザー、コンサルタントも。著書多数、現在、新刊出版を準備中。
THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 仙石原
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原 1245-337
☎︎: 0460-83-8981
http://www.hiramatsuhotels.com/sengokuhara/
http://www.hiramatsuhotels.com/sengokuhara/residence.html
客室数
・本館11室(56~91㎡)
・レジデンス9室(33~98㎡)
料金
・本館 1泊夕朝食付き(2名1室の場合)1名53,000円~(消費税・入湯税別)
・レジデンス 1泊朝食付き(2名1室の場合)1名17,000円~(消費税・入湯税別)